多くの経営者とお付き合いしてきて、経営者として成功している人には必ず共通項がある。
まず、第一に”卓越した技術力を持っている”ということである。
どのような仕事であっても技術が求められる。
卓越した技術力は企業のコア(核)となるものだ。
技術力は商品力と言っても良いだろう。
業界で最も高品質の商品をつくるか、仕入れることが大切だ。
いくら粗利が大きくても、顧客から見て顧客の問題解決や利益につながらないものは、
一時的に売れても売り続けることはできない。
誠実な心から良い商品開発が生まれる。
目先の損得ではなく、お客様の立場に立った誠実な商品開発と、サービスの提供を心掛けることが、
企業発展の本質である。
第二に”卓越した営業力やマーケティング能力を持っている”ということである。
いかに素晴らしい技術を持っていても、それを世に知らしめ多くの方々に使っていただき、喜んで頂かないと、
お金はいただけない。
価値ある商品やサービスを確立したら後は売ることである。
価値(製品、商品、サービス)と価値(付加価値、利益)の交換が商売の基本である。
一人でも多くの見込み客を開拓し、熱心に説明し契約に結びつけること。
一般広告を使ったプル戦略や、コンピューターを使ったマーケティング手法でも、
見込み客の立場に立った魅力ある文章を考えアピールする必要がある。
時流に合った商品を一人でも多くの人に売ること。
売る仕組みを創り、売る技術を高めることが成功の必須条件である。
平成18年の中小企業基盤整備機構のデーターによると、約64.2%の企業が
販売不振で倒産しているという事実がある。
それも10年以上20年未満の企業が一番倒産している。
経営が環境適応業であるということがこのデーターから学ぶことができる。
常に顧客の立場に立った価値ある営業活動が求められるということである。
第三は”卓越した経営管理システムを構築している”ということだ。
ヒト、モノ、カネ、情報、時間、戦略、様々な経営資源を最も効率的効果的に活用していく能力を身につける
ということだ。
単にヒトというがヒトには4パターンある。
1)儲かる仕組みを作る人
2)儲かる仕組みに専門性を提供する人
3)儲かる仕組みを運営し価値を生み出す人
4)儲かる仕組みの中で定型的業務を行う人
に分けられる。
経営者は「自ら儲かる仕組みを創れる人財である」必要がある。
儲ける仕組みを創れる人財はそう簡単に採用できない。
企業に魅力を創らなければ人は集まらない。
企業の魅力は企業の理念とビジョンとそこで働く人の価値観との共鳴共感から生まれる。
魅力ある企業づくりは、そこで働く社員のその会社で働くことへの意味付けや意義付けと関連している。
価値ある人材を採用する仕組みを持ち、その人材を育成する仕組みを確立し、社員が自己実現していける仕組みを
つくることが企業発展の優先課題である。
そして日々、仕組みを改善することである。
人事、総務、財務、業務、ITテクノロジー、販売管理、顧客サービス、流通、開発、
すべての仕組みを改善する必要がある。
これで良いということはない。
売上最大(単価×数量)、付加価値最大(粗利益)、経費最少(経営管理コスト)を心掛ける。
そうすれば必ず良い経営になる。
今日は経営講座の最終日である。
参加された経営者は、自社の理念、ビジョン、事業計画を全員の前でプレゼンをする。
ここから未来永劫存続する「理念経営」の旅が始まる。
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