第4回・後編 「ワクワクが心を突き動かす。やりたいと思う気持ちには勝てない」

様々な業界で活躍するトップリーダーの方をゲストにお招きし、どのようにトップにまで上り詰めたのかを、リアルな体験をもとに成功の技術を熱く語りつくすラジオ番組、青木仁志のトップリーダーと語る「成功の技術」。第4回放送には、前回に引き続き、株式会社ビジョンの代表取締役社長兼CEOの佐野健一さんが登場。前回の放送では、創業の背景や佐野さんの決断力の秘訣に迫りました。第4回放送の後半では、目標設定をする意味、チャレンジし続けるモチベーションが生まれる本質について伺いました。

3メートル先から目に見えないものは目標じゃない

青木

私も若いときから目標を設定して達成することを意識してきました。それが最大の自己実現だからです。なのでそこは、私と佐野さんはとても気が合う部分だと思います。

佐野氏

私の会社にも目標の数字を貼っているのですが、3メートル先から目に見えないものは目標じゃないと言っています。つまり、3メートル先からでも見えるサイズにしようと言っています。

徳島アナ

今それは物理的な大きさで見えるようにということなのですね。

佐野氏

はい。常に見える環境にして、毎日見ることが大切です。見続けることで、実現するために頑張ろうという行動に変わっていくのです。

青木

能力開発の本質は「好奇心」「関心」「興味」といった内発的動機づけだと思います。つまり、内側から燃えるような願望があるかどうかです。今回の佐野さんと私のお話からリスナーの方に感じていただきたいのは、求める心がどれくらいあるかです。求めないものは手に入らない訳ですからね。

佐野氏

はい。確実にそうです。

青木

佐野さんには書籍を書いていただきましたが、自分が何を考え、どのように実践をし、どのような結果を出したかという「実」を描いた素晴らしい内容となっています。この書籍のなかにもあるように、佐野さんはチャレンジし続けてきたかと思いますが、そのモチベーションはどこから生まれてくるのでしょうか。

佐野氏

一つは自己成長していることを実感することです。いろんなことに挑戦して乗り越えることで、自分もそうですが、仲間や会社の成長を連続して実感し続けられることが面白くモチベーションに繋がっています。なかでも、自分よりも長く「ビジョン」という会社で闘っていく仲間たちの成長は大事にしています。また、決断するうえで大義を大事にしていると言いましたが、私たちでなくてはいけないという気持ちが次の事業にも繋がっていくと感じています。

自分のなかから湧き上がる気持ちには勝てない

青木

佐野さんは最近、グランピング事業にも力を入れられていますね。

佐野氏

はい。これもグランピングマーケットがホテルや旅館など泊まる業界にカテゴライズされていくことが重要です。なので、私たちが行うグランピング事業が業界に定義づけられるような存在であり続けるため、中途半端なものを作ってはいけないという気持ちになるんです。それと、未来に繋がっていくことはワクワクするので。そのワクワクが心を突き動かしていると思います。

青木

それも与えられたものではなく、なかから湧き上がる主体性が突き動かしている訳ですね。

佐野氏

青木社長が仰ったように、なかから湧き出てくるものが大事だと思っています。なので、社員にもモチベーションコントロールをするなと言っています。やはり、自分が内側からやりたいと思う気持ちにはどこまでいっても勝てないです。なので、なかから願望が湧き上がってくるような仲間を増やしていきたいと思っています。

青木

私も人材育成、能力開発のプロとして多くの人と関わってきましたが、内発的動機づけをどう育んでいくかが大事だと考えています。佐野さんのお話を聞いて最大のポイントだと感じたのは、成長ということに焦点を当てた組織作りをしていることです。私は「成功は成長の果実」という言葉をよく使っていますが、成長なくして成功はありえません。私も人に言われてセールスしてきた訳ではありません。自分にしか登れない山を自分の意志で登ってきました。そこは佐野さんと相通じるものを感じました。

佐野氏

そう言っていただけると自信になります。

青木

本当に素晴らしいと思います。今度、どんなグランピング施設なのか、山中湖に泊まりに行こうと思います。

佐野氏

ぜひ一緒に行って焚火をしましょう。火を見たら、また次の新しい燃え上がるものが見つかるかもしれませんよ。

徳島アナ

佐野さん、2週に渡りありがとうございました。

 

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佐野 健一(さの けんいち)
株式会社ビジョン代表取締役社長兼CEO
鹿児島県出身。1990年、通信会社に入社しトップ営業マンになる。1995年に株式会社ビジョンを設立。2012年より海外用モバイルWi-Fiルーターレンタルサービス「グローバルWiFi」を200以上の国と地域に提供。2015年12月東証マザーズ上場、2016年12月東証一部へ市場変更。

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