面白い体験をした。
福岡で研修を担当しているが、私が宿泊しているホテルから会場のタカクラホテルまでタクシーで移動したが、
三日間とも値段が違う体験だ。
一日目は、私も研修会場のタカクラホテルまでの相場がわからなかったので、そのまま支払ったが1300円だった。
福岡に来て間もない運転手さんに当たってしまい、道に迷い時間がかかり、尚且つ費用もかかった。
2日目はタクシー代金、900円で宿泊ホテルから会場まで来ることが出来た。
初日の体験があるので、宿泊先のホテルのポーターにタカクラホテルを知っているタクシーに乗ります。
と最初から言っておいたので最短の道を選べたのだろう。
そして3日目、今日は何と850円で宿泊ホテルから会場まで来ることが出来た。
面白いことに今日のタクシーの運転手さんはせっかちなようで、到着50メートル前にメーターをおろして
さっさと領収書を印刷し始めた。
確かに手際は良かったが、先方の会社の経営者の立場で考えるとこれもどうかと思った。
私は「三方善し」の経営を心掛けている、私の表現ではトリプル・ウインとなるが「売り手善し、買い手善し、世間善し」
ということだ。
最初の運転手さんは、ぺこぺこあやまって1300円もらった。
二人目の運転手さんは、通常の仕事で900円。
三人目は、せっかちで早くメーターを下して850円。
私は、最初の運転手さんも、三人目の運転手さんも、仕事の基準が低いと思う。
最初の運転手さんは一時的に儲かったが、長期的には会社の信用を落としている。
会社もお客も負かしている状態だ。
三人目もお客様にとっては良いけれども、会社を負かしている。
本来、到着して初めてメーターの最終料金を請求するのが職務である。
また、タカクラホテルでも面白い体験をした。
昼食時スープに異物が入っていたことを最後に私が気付いて、黒服のウェイターに示唆したところ、
神妙な顔で新しいスープをまた持って来た。
食事が終わり会計をしたが料金は同じ。
これも配慮が足りない。
スープを飲み終わった後、2杯目はなかなか飲めないものだ。
ましてや異物が入っていた直後である。
私の友人の高野 登さんが日本支社長をしているリッツカールトンだったら、このような事態が仮に起きたらどうするのだろう?
起きることはあり得ないが、間違いなく「御一人様の料金はいりません」と言われるのではないだろうか。
聞いたわけではないが、それが配慮というものである。
私は選択理論を学んでいるので、タクシーの件は数百円で大きな学びが出来て感謝と思っているし、今回の昼食の異物問題も、サービスの質を学ぶ良い機会を与えられたと感謝しているが、いずれにしても仕事の基準を考える良い機会になった。
人生は何事も学ぶ心を持つと面白いことが沢山ある。
経営者として“人のふり見て我がふり直せ”という言葉があるが自社の基準をあげていかなければならないことも多々あると反省もした次第である。
誠意は具体的に形になって初めて相手に伝わるものだ。
ただ謝って済ませようとする姿勢が良くない。
具体的に誠意を表わすことを学ぶことが出来た福岡出張であった。
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