長い歴史をもつ企業や大企業であっても、
社会の流れや環境の変化にあわせた成長ができずに
倒産することがある。
組織は個人の集合体である。
企業の存続に必要なことは、
さまざまな強みをもつ個人が経営目的に共感し、集うことで発揮される相乗効果であり、
企業の総合的な価値を高めることだ。
では、どうすれば、さまざまな強みをもつ個人が
経営目的に共感している状態をつくることができるのか。
それはシンプルに、経営者の考え方である。
大きな志を掲げ、「社員を幸せにしたい」と口では言っているが、
「部下の手柄は自分の手柄」
「部下の失敗は部下の責任」
と考えているような経営者のもとで社員は働きたいだろうか。
社員の視点から考えると
「もし、失敗したとしても責任は私が取るから、思う存分やりなさい」
と言ってくれる経営者のもとで自分の力を発揮したいと思うのではないだろうか。
私はこれまで、営業に強みをもつ社員や企画開発に強みをもつ社員、
数字に強く、決められたことをきっちりと実行できる社員など
さまざまな強みをもつ社員を育成してきた。
しかし、一度も会社の売上を上げることだけを考えて
社員を育成したことはない。
「この会社を選んでくれた社員が成長し、物心共に幸せになって欲しい」
「アチーブメントに入ってよかったと思ってほしい」
その一心で私は35年間経営を行ってきた。
この『愛』こそが私の経営の本質である。
『愛』をもって経営を行うこと。
それこそが企業の総合的な価値を高める鍵であり、
企業の長期的な発展につながるのだ。