社員に目標を設定させる前に経営者がやるべきこと

36期がスタートしてから1か月が経った。
アチーブメントは半期年俸制であり、期初に半年間の目標を設定する。
各グレードや役割によって、基本的な目標の指標はあるが、
社員1人ひとりが自己実現をしていくために、本人の成長テーマを踏まえて上司と相談をしながら最終決定をしていく。

目標設定をしていると大きく2パターンの社員がいる。
「高い目標に果敢に挑戦しようとする社員」と「高い目標を避け、現実の延長線上で目標設定したがる社員」だ。

人が高い目標設定を避ける理由の一つは「自信がないから」である。
しかし、「自信がある」「自信がない」とは思い込みであり、解釈である。
そして、自信は挑戦すればギリギリ到達する高い目標に挑戦し、達成を経験することで育まれていくものである。

世界最高齢、80歳でエベレスト登頂を果たした登山家の三浦雄一郎氏と共著で『頂点を目指す者たちへ』という書籍を2010年に出版した。
出版に向けて対談を重ねる中で、三浦氏に「なぜ、そこまで高い目標を掲げ、取り組むことができるのでしょうか」と尋ねたことがある。

そのとき、三浦氏は
「鳥は翼があるから飛ぶのではない。意思があり、飛びたいという夢があるから飛べるのです。青木さんも飛びたいと夢をもって、強く願ったから羽ばたけたわけですよ」
と回答された。

つまり、自信がある、自信がない、それは目標設定には何ら関係なく、
「何がなんでも成し遂げたい目標」「燃えるような願望」に突き動かされ、高い目標に挑戦をすることで、人は自信をつけていくのである。

意思は弱い、願望は強い。
人は願望に向かって行動を選択して生きている。
是非、経営者には社員の願望を明確にする手助けをしていただきたい。

「何がなんでも成し遂げたい目標」は何か。
この質問に社員が明確な答えを持てたとき、社員は達成の人生を歩み始めることができる。

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