毎週火曜日の法政大学大学院での講義だが、今回は経営理念の確立について、
日本における経営理念の歴史を紐解いたり、
実例を紹介しながら掘り下げていった。
元来日本人は、聖徳太子の「和をもって尊しとなす」という
言葉のとおり、
調和を非常に重んじる民族だ。
江戸時代、徐々に経済が発達してきた時代に、
近江商人は「売り手よし、買い手よし、世間よし」という
「三方よし」という理念を掲げた。
この理念には、日本人の持つ、
調和を重んじる気質が現れているのではないだろうか。
時代が進み明治に入って西洋化の波を受けても、
岩崎小弥太は「経営者は利潤を超えた目標を持つべきである」と述べている。
さらに、戦後になっても経団連が
「経営理念の確立が最も重要である」と決議している。
アチーブメントが目指す理念経営は、
会社が目指す理念・ビジョンの実現と、
社員一人ひとりが目指す理念・ビジョンの実現をひとつにすることだ。
お客様に満足いただくことではじめて、
対価として報酬をいただくことができるが、
社員一人ひとりが満足していることなくして、
決して素晴らしい仕事はできない。
理念経営では、誰一人負けることのない仕組みを追求しなければならない。
私は毎週必ず全社員に対して、
約1時間メッセージしている。
また、毎月社内報を作ったり、3ヶ月に1回は会社を閉めて
全社で発表の機会を作ったりしている。
こうしたひとつひとつの活動を積み上げて、
初めて調和の取れた組織が出来上がるのだ。
毎回の講義で教鞭を執らせていただきながら、
私自身も、改めてアチーブメントを
さらに理想の会社に近づけられるよう、気を引き締めている。
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