先日、弊社顧問で元キリンビバレッジ社長の阿部洋己氏と
株式会社フォーバルの会長 大久保秀夫氏の
出版記念講演会を弊社主催で開催させていただいた。
阿部洋己氏には「KIRINで学んだマーケティング志向と経営」
というタイトルの書籍をアチーブメント出版から発刊させていただき、また大久保秀夫会長には「在り方」という書籍を
発刊させていただき好評を得ている。
この2つの書籍は発売時期が近かったことと、
社会性を第一とする理念型の経営者であるお二人であれば、
きっと素晴らしいコラボレーション・イベントになる思い、
出版記念パーティーを企画させていただいた。
今回は100名を超える方々が、六本木アカデミーヒルズに
お越しいただきお二人の出版を祝う上質な会となった。
まず、乾杯の挨拶にはキリンホールディングス取締役会長の
加藤壹康氏にご登壇いただき、ご挨拶をいただいた。
加藤会長は若かりし日、阿部洋己氏の部下だった時代があるということで、当時のキリンの営業第一課の阿部先生の部下5名は全員キリングループの社長経験者になったというところに阿部洋己先生の育成力が証明されているとメッセージされた。
また、メインの特別対談では、阿部洋己氏、大久保秀夫氏そして、キリンビバレッジ社長の前田仁氏をゲストに迎え、経営者として一番大切なことやリーダーシップをテーマに対談を行って頂いた。
経営者としてのお話では、阿部洋己氏は理念経営の重要性に
ついてお話された。組織の理念を全社員が理解し、自社を
社会の「公器」としてとらえ、中小企業が日本を支えなければ
ならないと強くメッセージいただいた。
大企業の社長を経験され、良い中小企業を育てていく必要性を
感じていらっしゃるというお言葉には大きな説得力があった。
大久保会長は企業の社会性ということと、原理原則を貫くことの大切さを強調されていた。
会社の社会における責任は大きい。全く同感である。
大久保さんは経営者である前に一人の人間として
どうあるべきかという在り方を強調された。もっともなことである。
企業はその企業経営者の心の投影といっても過言ではない。
その経営者の人間性が企業経営に必ず現れるものである。
キリンビバレッジの前田社長のお話も本質を突いたものであった。
競争相手を間違えてはいけない、競争相手は競合他社ではなく、
社会の変化に対応し、顧客のニーズを具現化できる
商品開発力やマーケティング力にある。
お客様のニーズやウォンツに対して社内のイノベーションが行われていれば、
企業は必ず社会の中で生成発展していくものである
という観点はまさに的を得たお話であった。
ピンチをどう乗り越えたかという質問に対して、大久保さんが昔、
会社が外注した制作物が、外注先のトラブルで短期的に
大きな損失を出したが、取引に対して誠実さを貫いた結果、
その後企業発展の原動力になったというお話には心を打たれた。
その時の大久保社長の下した信用優先の大英断は、
その後の社内の結束を生み出し、本体社員の20%以上は、
何と20年以上の勤続となり、それ以外の社員の50%近くが
10年近い勤続であるという実績は、
社員に如何に信頼されている経営者かということを物語っている。
経営者はいついかなる時も信用第一とした判断、選択をしなければならない。
一番傍で見ている社員がこの経営者は信頼に値するかどうかを見ているからである。
自己管理から始まり家族、社員、取引先、顧客に対する誠実さを補うスキルはない。
大久保さんは人間として素晴らしい方である。共鳴共感の連続であった。
どのような状況下でも絶対に信義を貫く信念、
お客様に対する約束を貫き通したところに大久保さんの人間の器の大きさを感じた。
前田社長のお話で「今やっていることに幸せを感じられる
人生が最高の人生である」という言葉には説得力があった。
何があってもブレない、人間としての在り方にすべての答えがある。
三者三様表現は違っていても伝えているメッセージの
中心にあるものは誠実さと志の高さ、そして社会に対して
貢献していこうとする高いレベルの思想、思考力であった。
本当に大きな学びと確認になったイベントになった。
出版社の社長として発行人として、阿部氏と大久保氏の
本を世に出すことが出来て嬉しく思っている。
売れる売れないではなく、大切なことをメッセージし後世に残す。
出版社には大きな責任がある。
今回の出版は日本の社会にとって有益な出版になったと確信している。
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KIRINで学んだマーケティング志向と経営
阿部経済研究所
所長 阿部洋己著
株式会社フォーバル
代表取締役会長 大久保秀夫著
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