"仕事を愛すること"の重要性を最近強く感じている。
私は選択理論心理学を学び、「内発的動機付け」を意識した関わりを常にするよう心掛けている。
人は外側からの刺激に反応して行動するのではなく、
内側からの動機付けによって行動する、という考え方である。
それゆえに、常に仕事の現場から強制を排除し、
自発的に行動がとれるように職場環境の整備を心がけている。
企業にはいろいろな企業文化があるが、個人主義的価値観の強い企業文化と全体主義的価値観の行きとどいた企業文化の会社では社員の行動の選択に差が出る。
個人主義的文化の企業では、社員一人一人が利己的な行動や個人主義的な行動をとるので、企業全体の生産性を最大限に発揮することはできなくなってしまうのは自明の理である。
個人では成し得ない「大業」を目指すのが企業組織である。
だからこそ社員はそれぞれ、与えられた職務、役割に徹する必要がある。
職務や役割を強制的にさせるのではなく、いかに自発的に行うことができるように導けるかが、指導力開発の大きなテーマであると考えている。
「当たり前のことを、特別に熱心に、しかも徹底的にやり続けること」
が成功の極意だが、この「当たり前のことを当たり前に実行すること」はけっして簡単なことではない。
新しい知識も重要だが「当たり前のことを当たり前に実行すること」はそれ以上に重要だ。
しかし、「当たり前のことを当たり前に実行すること」が大切だとわかっていても、大半の人は実行しなかったり、悩み、苦しみを選択することを見受けることが多々ある。
私個人としては、仕事に対する考え方として、
3つの考え方があると思っている。
1つは「楽して儲けたい。」というもので、多くの人々が持っている考え方だろう。
もう1つが「楽したいとは思わなくとも、代価と報酬のバランスを取りたい。」というものであり、
最後が「お金の問題ではなく、自分のプライドにかけて最善、最高、最良の仕事をする。」
という”仕事を愛する”レベルである。
この”仕事を愛する”という考え方からこだわりが生まれ、
質の高い仕事ができるようになる。
そういう人間は当然のことながら、組織の中でも上にあがっていく。
この心の姿勢が変わらない限りは、
会社や仕事が変わったとしても、
質の高い仕事ができるようにはならないだろう。
鉄は放っておけば錆びる。
人間も同じで、何もしなければ錆びてしまう。
努力なしには現状維持さえもできないのだ。
まずは自分に与えられた職務に感謝し、
徹底的にその仕事に尽くすことが大切である。
私にできることは、
社員に「仕事を愛せ!」と強制することではない。
あくまでも仕事をしやすい環境を整えることや、
一人ひとりの願望の明確化を手助けすることしかない。
弊社の社員たちは、
時に悩むことはあっても、
企業理念の具現化を共に目指し、
真剣に仕事を愛してくれていると信じている。
「仕事を愛せる人間だけが成功者の人生を送れる」と強く思う。
コメントする